☆手術のエンドポイント(終わり時)とは☆/奈良・東大阪・京都・三重・和歌山
2016年12月16日 09:46みなさんこんにちは、ピュアメディカルクリニックの木幡(こわた)です。
先日、とあるところで当院ホームページならびにこのブログを読んで下さっている方とお話する機会がありまして。
「ビューティースクール動画は良かった」とか「ブログの内容が専門的でついていけないところがある」といった感想をいただきました。
動画はさておき(笑)
確かにブログの内容は、項目によってはやや医療者目線で書いている部分があると思います。
のめり込むとついつい我を忘れて書き進んでしまうところは改めなければ、
と反省
今日は手術のエンドポイントについて軽めのお話をしたいと思います。
「エンドポイント」とは終わり時、つまり「もうそろそろこれで手術を終了してもいいよね」というタイミングのことです。
そんなタイミング、決める必要があるの?
と思われたかも知れません。
確かに、手術によってはやることが決まっていて、決められた手順通りにやればそれでおしまい、というものもあります。
でもモノによっては終わり時をこちらで決める必要があるものもあるのです。
例えば、脂肪吸引。
これは甘めに済まそうと思えばいくらでも甘めに済ませられますし、とことん脂肪を取っていこうとすれば割と果てしなく取っていこうとすることもできます。
しかし、手術時間には決められた枠があります。
延々とやり続けるわけにはいきませんし、そんなことされたらお客様も苦痛でたまりません。
かと言って甘めに済ませば、その時は楽かも知れませんが、月日がたって落ち着いてきたときに
「なんか物足りない」
となってしまいます。
こういう時、術者は終わり時を決めなければなりません。
常識的な時間内に、お客様に過度な苦痛を与えることなく、かつ満足のいく結果が得られる終わり時のタイミングを、です。
この判断、実は難しいんです。
経験が少ない時ほど難しく感じられます。
それは、経験がなければないほど「これで良し!」と自信を持って決めかねるからです。
つい先日も、下まぶたの脱脂手術(まぶた裏から目の下のクマの原因となっている脂肪を取り除く手術)をしながら、どこで終わるべきか、考えていたところです。
目の下の手術の難しいところは、通常身体を起こした状態で出る諸問題を、手術をしている時の寝ている状態で治さなければならない、というところです。
「そんなの手術中に身体を起こせばいいんじゃないの?」
と言われるかも知れません。
確かにそれに関してはそうかも知れません。
しかし手術中は局所麻酔もします。
それによってすでに浮腫みも出ています。
身体を起こした状態で出る「クマ」という問題を、寝ながら、しかも麻酔をして浮腫んで膨らんでいる状態で、“どれだけ脂肪を取ったらおしまいにするべきか”を決めなければならないのです。
同時に過度に腫れてしまわないよう、極力手術中に内出血する事態も避けなければなりません。
最後は「勘」というほかないのかも知れません。
いつだって「これがベストだ!」とはなかなか思えないものです。
ですから手術毎に考え、反省をし、次に活かしていく、という作業が延々と続くわけです。
どんな仕事でもそうだと思いますが、これで良しと思えるポイントって、なかなか決められるものではありませんね
奈良以外でも、大阪・京都・三重・和歌山からも便利に来院いただけます。