☆埋没法:瞼板法と挙筋法の違いPart2☆/奈良・東大阪・京都・三重・和歌山
2016年9月10日 09:47みなさんこんにちは、ピュアメディカルクリニックの木幡(こわた)です。
今回は前回の続きです。
埋没法には瞼板法と挙筋法の二つがあり、美容外科医になりたての頃の私は瞼板法ばかりをやっておりました。
ところがある時を境に、私は挙筋法しかやらなくなりました。
さて、どうしてでしょうか?
それには瞼板法で行うと都合の悪いことがいくつかあるからです。
※左が瞼板法、右が挙筋法の糸の通し方
一つ目の理由は腫れ、です。
ある時、当時勤めていたクリニックで習いたての「挙筋法」で初めてお客様に二重手術をしたときに、あまりの腫れの少なさに私自身ビックリしたのです。
もちろん、麻酔の量も極力少なくしたり、血管を突いてしまわないよう気を付けたりと、それなりに注意したうえでのことですが、それでも瞼板法と挙筋法との腫れ方の違いは歴然としていました。
腫れの出る程度も違えば、引いてくるのにかかる時間も全くと言っていいほど違います。
二つ目は痛みです。
瞼板法で手術する方が“術後の痛み”がいくらか強いのです。
これは私が手術をやり比べた身内がそう言っておりましたので間違いありません。
そしてこれも、糸の通し方・結び方を考えれば当然のことなのです。
3つ目はやり直しをする際の難しさです。
埋没法をする時、手術中に何度か上まぶたを裏返す場面があります。
過去に瞼板法で埋没法をしていると上まぶたが裏返りづらくなり、手術をするのにものすごく苦労することがあります。
埋没法は取れる可能性の比較的高い二重手術です。
後々やり直すときのことを想定すれば、上まぶたを裏返しにくくしてしまう瞼板法をわざわざ選ぶ根拠は薄くなります。
4つ目は瞼板変形です。
これは私たち医師側が気を付けていれば大丈夫なのですが、瞼板に通した糸をきつく結んでしまった場合や、何度も瞼板法で手術した場合に瞼板が変形を来してくることがあります。
5つ目は抜去の難しさです。
基本的に瞼板法で埋没法をやった場合、通した糸をきつく結ぶ分、その結び目は皮膚奥深くに埋もれます。
この時、二重幅が気に入らず、どうしても糸を取ってしまいたい場合、どこにあるか探すのが困難になりがちです。
施術した医師本人が取る作業をやる場合はまだ良いとして、他院で取る場合、担当医師は糸がどこにあるのか推測しながら抜去作業をやることになるので、難しさはより一層増してしまいます。
二重を元に戻したい場合や、広すぎた二重を狭くする場合には糸は必ず取らなければなりません。
瞼板法でやった場合は埋めた糸は取りにくい、と肝に命じておく必要があります。
ここまで瞼板法をこき下ろしてきたわけですが、もう一つの挙筋法にも悪いところはないのでしょうか?
実はあります。
一つ目。
糸の結び目が埋もれにくい。
挙筋法で行う場合、通した糸は瞼板法の時のようにきつく結ぶのではなく、軽く結ぶ程度にとどめます。
そのため、結び目は皮膚奥深くに埋もれることは少なく、皮膚に近いところにとどまることが多いです。
抜去したいときに容易に見つけ出すことが出来るというメリットはありますが、逆を言えば結び目が目立ちやすい、ということも言えます。
二つ目。
手技に多少の慣れが必要であるということ。
これは施術をする私たちの側の問題なのですが、挙筋法の場合、糸の結びのキツイ・ゆるいだけでも二重の見栄えは変わってしまいます。
瞼板法の時のように、ギュッと結んでしまえばそれで終わり、にはなりません。
挙筋法でギュッと結んでしまうと、糸を通している挙筋腱膜の自由が利かなくなり、目の開きが悪くなってしまって眼瞼下垂のような様相(目の開きが悪く、眠そうに見えること)を呈します。
逆にゆるすぎると二重の入り込みが甘くなってしまうので“ゆるすぎず、きつすぎず”が大事になります。
はい、ということでこうしてみると、挙筋法の方がデメリットが少ないのが分かりますね。
だから私は挙筋法を好んでやっています。
もちろん、瞼板法でも糸の通し方を工夫して上に書いたデメリットを打ち消す努力をしている先生方もいらっしゃいます。
ですから単純に値段だけ比較するのではなく、どのようにしているのかをホームページでチェックしたり、先生に直接聞いてみたりして下さい。
こだわりがあれば必ずそれを相応の返事がかえってくるハズですから
奈良以外でも、東大阪・京都・三重・和歌山からも便利にご来院いただけます♪