☆埋没法:瞼板法と挙筋法の違いPart1☆/奈良・東大阪・京都・三重・和歌山
2016年9月 8日 12:05みなさんこんにちは、ピュアメディカルクリニックの木幡(こわた)です。
今日はタイトルの通り、同じ二重のプチ整形である「埋没法」の゛瞼板法と挙筋法の違い″について論じていきたいと思います。
その前に。
まずは一重と二重まぶたの構造の違いから。下の絵をご覧ください。
上まぶたを真っ二つに割って横からみた絵です。
左が一重。右が二重です。
よく見ると赤い筋の部分に枝分かれがあるか無いかの違いであることが分かります。
この赤い筋は、目を開けさせる「上眼瞼挙筋」と呼ばれる筋肉のスジにあたる、上眼瞼挙筋腱膜なのですが、これが皮膚方向に枝分かれを持たないまぶた(左側)が一重に、枝分かれを持つまぶた(右側)が二重になります。
埋没法では、この上眼瞼挙筋腱膜の枝分かれを手術用の糸を使って再現するわけですが、この際、まぶたのどこに糸を通すかによって゛瞼板法か挙筋法か″の違いが生まれるのです。
まず瞼板法から。
まぶたの中には図の位置に瞼板と呼ばれる構造物があります。
これは軟骨ほどの硬さの組織なのですが、おそらくはまぶたの「フレーム」の役割を担っているいる他、眼球を守るという役割もあるのだと思います。
この瞼板に二重になって欲しい皮膚を糸で結えつける、というのが瞼板法です。
それに対して挙筋法。
今度は瞼板の上に見える赤い筋の部分、挙筋腱膜と二重になって欲しい部分の皮膚を糸で結えつけているのが分かります。
二つを並べると下のようになります。
さて、二重になるなら結局一緒でしょ?
と思われたそこのあなた!
実は両者で違いはあるのです。
ていうか性質的に真逆なので一方を見ていけば自ずともう一方のことも良く分かってきます。
ですので瞼板法を先に見ていきましょう。
以前のブログでも書いた通り、埋没法とは糸の輪を瞼の中に作るという二重手術です。
縦に割った断面図では上の図の通りとなりますが、瞼を横方向に割った断面図では下の図のようになっています。
上が皮膚側、下が眼球側になります。
瞼板法でこれをやる場合に出てくる問題点は二つあります。
瞼板というのは軟骨ほどの硬さがあるので、上の糸の輪を大きく取り過ぎると、
①まぶた裏を通っている糸が眼球に当るようになってしまうという問題点が生じます。
そして眼球に当たらないようにしようとすれば
②糸を強く締めつけるように結ばなければならず、これが術後の腫れや痛みの原因となるわけです。
これを避けるためには一般的に下の図のようにします。
そう、一つの糸の輪を小さくしてしまうのです。
そうすれば眼球に糸があたる心配も減り、糸の締め付けによる腫れや痛みも輪っかが小さい分軽減されます。
ところがこうすると1カ所あたりの支えが弱くなってしまい作った二重が取れやすくなってしまいますので、数で稼いで補うという手段に出る必要があるのです。
これが「○点留め」で行う基本的な考え方となります。
瞼板法の他の特徴としては、手術が簡単であるということが挙げられます。
何を隠そう、私も美容外科医になって最初に習った手術はこの瞼板法による埋没法です(それくらいで出来てしまう、ということです)。
美容外科医になって3年目でもう一つの埋没法:挙筋法に出会いましたが、初めて見たときは「む、難しそう!」と思った記憶があるくらいです。
しかし、現在では瞼板法で埋没法をやることは゛ワザとやる時″以外、無くなりました。
それは挙筋法でやる方が何かとメリットがあるからです。
これについては更に長くなりますので続きは次回に回します
奈良以外でも、大阪・京都・三重・和歌山からも便利に来院いただけます。