☆そろそろ暖かくなってきたので多汗の話など☆/奈良・東大阪・京都・三重・和歌山
2016年4月11日 16:14みなさんこんにちは、ピュアメディカルクリニックの木幡(こわた)です。
ここのところ暖かくなってきましたので、多汗症治療について触れておきたいと思います。
厳密に
「どの程度になれば多汗なのか?」
というのは難しい問いなのですが、「自分が気になれば」というのがある意味正解なのかな、と思います。
結構汗をかいていても「人間、汗かくこと自体が普通だし」と捉える方もいらっしゃれば、ちょっとでも服にワキ汗が滲むのも嫌がる方もおられます。
なので結局のところは「自分の気になり度合い」が治療するか否かの目安になります。
さて、一番簡単に出来る多汗対策は「制汗剤」でしょう。
当院でも上のような制汗剤を取り扱っていて、
「バー」タイプはワキの下用、
「チューブ」タイプは手や足に使うものとして置いてあります。
自分でできる多汗治療としては最もシンプルなものです。
ちなみに成分としては写真にもある通り、ミョウバンとイソプロピルメチルフェノールで、ミョウバンは古くから汗の量を抑えたり、殺菌作用があることが知られていて、イソプロピルメチルフェノールは純粋に殺菌作用を示す成分となっています。
従って、多汗以外に、多汗に伴うニオイの軽減にも使えます。
では、クリニックで出来る多汗治療にはどういうものがあるのでしょうか?
現在、ほぼどのクリニックでも行われているのがボツリヌストキシン注射です。
ボトックスという名前の方が通っているこの注射ですが、この注射を打つとその皮膚一帯にある神経の末端から本来神経の刺激伝達に必要な「アセチルコリン」と呼ばれる物質が出なくなります。
汗を分泌するにも神経からの指令がこないと分泌はされないのでそれでこの注射で汗が抑えられる、という仕組みです(下の図)。
この注射、ワキの下のみならず、頭皮やおでこ、鼻先、手の平、足の裏など、だいたいの気になるところに打つことが出来ます。
効果の持続期間としては3~10か月(個人差があります)。
副作用として、おでこの場合は眉毛があげづらくなったり、手の平の場合だと握力が少し落ちたりしますが、それ以外には際立ったものはありません。
女性の方は注射をしてから生理が2回くるまでの間は避妊しなければなりません(胎児に与える影響が不明なため)。
ちなみに、手汗やワキ汗を抑える手術として胸腔鏡下(キョウクウキョウカ)交感神経遮断術、というのがありますが、効果が持続的な代わりにかなり高い率で代償性発汗(つまり身体の他の部位からの汗が逆に増える)が起こります。
ボツリヌストキシン注射ではこのような現象はあまり見られない(私自身、注射治療をされたお客様からいまだ聞いたことがありません)ため、さして気にせずやっていただいて構わないと思います。
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